2021年8月20日
武田薬品工業株式会社京都薬用植物園
【内容更新:2023年1月25日】
武田薬品工業株式会社京都薬用植物園では、五條天神宮(下京区)が節分祭で参拝者に授与する「神朮(おけら)」を作製し、奉納する活動を行っています。
古くから五條天神宮では、節分祭の日にだけ厄除けを目的に、日本最古の「宝船図」と共に「勝餅」や「神朮」が参拝者に授与されています。参拝者に授与される「神朮」とは、薬用植物のオケラの根茎を加工したもので、健胃・利尿・止汗といった薬効が期待される生薬「ビャクジュツ(白朮)」の作製方法に準じ作られたものです。薬用植物であるオケラは、日本薬局方収載の重要な生薬の基原植物であると共に、京都府レッドデータブック2015では「絶滅危惧種」にランクされていることから、京都薬用植物園では、以前よりオケラの保全を目的として、様々な系統の維持管理に努めています。
このたび、五條天神宮と新たなご縁に恵まれたことから、京都薬用植物園が2021年の節分祭用の「神朮」の奉納を担当することになり、本取組が開始されました。なお、奉納される「神朮」は、京都薬用植物園で維持管理するオケラの根茎を収穫、加工したもので、2021年、2022年と2年連続で、神朮100個を奉納しました。今後も継続して奉納する予定です。
また、植物園の見学者に本取組内容の紹介を実施しており、情報発信にも努めています。





