京生き物ミュージアム

「育てよう!きょうとトラックの森 ~チャレンジ里山体験」

 平成28(2016)年5月9日
 一般社団法人京都府トラック協会

「トラックの森づくり」事業とは

 全日本トラック協会では,業界の地球温暖化対策の一環として,平成15年度から「トラックの森づくり」事業を推進しています。本事業は,わが国の森林保護育成を図ることで,地球温暖化の大きな要因となるCOの削減に寄与することを目指したものです。

 具体的には,国有林を中心に「トラックの森」としてフィールドを設置し,地域のボランティアなどの協力を得ながら,トラック運送事業者及びその関係者が,植樹をはじめ下草刈り,枝打ち,間伐などを行い,長期間にわたり森を育てていくものです。

 

京都府トラック協会による「トラックの森づくり」事業

 平成23年度に「全国トラック運送事業者大会」が京都で開催された際,そのプレイベントとして全日本トラック協会の主催による「トラックの森づくり」事業が実施されました。翌年から,この成果を受け継ぐ京都府トラック協会独自の取組として,次代を担う子ども達の参加を得て,京都の豊かな自然環境や伝統行事ゆかりの森を守る「育てよう!きょうとトラックの森~チャレンジ里山体験」を実施しており,今回で5回目を迎えました。

 

「育てよう!きょうとトラックの森 “チャレンジ里山体験2015”」開催

 平成27年11月21日(土),「トラックの森づくり」事業を開催しました。

 当日は,一般市民の子ども達27名を含め48名と,当日の運営をサポートするスタッフを入れた総勢110名が,爽やかに晴れ上がった秋空の下,銀閣寺山国有林一帯の「トラックの森」において,植樹やひこばえ(下草)切りなどの林業体験,木の枝を使った工作や木製ベンチづくりなどに取り組みました。

大勢の方に参加していただきました。

 法然院の総門前での開会式ののち,全員で「トラックの森」を目指し銀閣寺山に登りました。

 午前中の「森林作業体験」では,鹿の害を防ぐために張り巡らされた防護ネットの中で,これまでに植えた苗木のひこばえ(下草)切りや,新たなアカマツの植樹作業に汗を流しました。現地は,京都の伝統行事「五山の送り火」の舞台の一つ,大文字の山麓であることから,アカマツの植樹を行うことは,森を元気に蘇らせるだけではなく,将来送り火の松明となることも期待されます。

 午後からは「工作体験とクイズ大会」が行われ,現地で間伐された檜の丸太を使った3基のベンチづくり,木の枝を組み合わせたクリスマスリースづくり,森のクイズ大会などで楽しい一日を過ごし,最後に閉会挨拶で事業を終了しました。

 子供たちは,自然との触れ合いを通じて,森が持つ多面的な機能や自然環境を守る大切さを学びました。

 作業に使う資機材の運搬や林業体験の補助役として,青年部会と女性部会の方々や関係者にお世話いただき,参加者全員ケガもなく,無事に事業を終えることが出来ました。

ひこばえ切りの様子
アカマツの植樹作業。力を合わせて植樹します。
檜の丸太を使ったベンチづくり

筆者

 一般社団法人京都府トラック協会

 業界の健全な発展とともに,社会に貢献し,社会と共生できる事業を積極的に展開していくことが,事業者団体であるトラック協会の重要な役割と位置付け,環境対策・交通対策・労務対策等を実施しています。

 これまでから低公害車の導入やエコドライブの推進など環境対策に取り組んできましたが,こうした取組を更に一歩進め,より積極的に京都の豊かな自然を守る事業として,平成23年度から「トラックの森づくり」事業を実施しています。